鬼嫁からのインポッシブル・ミッション「ゴミ袋は無い」

鬼嫁からのインポッシブル・ミッション「ゴミ袋は無い」

今日も帰宅は午前様。

自宅賃貸マンションドアを開けるや否や、
家にあがる前、靴を脱ぐ前、
玄関に駆け寄って来る鬼嫁。

空き缶3本、スプレー缶1本、欠けた皿1つを両手に抱えている。

「今日は不燃物のゴミの日(おれの住む町は夜ゴミ回収の地方都市)。
ゴミ袋がないから、これ捨ててきて。早くしないと回収車が来るから!」

と手渡される、ムキ出しの不燃物たち。
そして、言っている日本語はおかしい。

玄関あけての第一声は“おかえり”ではない。これは、

慣れっこだ。

玄関あけての第一声が“ゴミ袋ないけど、ゴミ捨ててきて”。これも、

今となっては、慣れっこだ。

鬼嫁から手渡されたバトン。
落とさないよう、音を立てないよう、大事に両手に抱え、
そろりそろり、マンション下のゴミ置き場の中へ到着。

周囲に人がいないかをきょろきょろと確認し、
そして、既に捨てられている数々のゴミ袋の中でも
結びのゆるい、まだ満杯でない袋を見定め、目星をつけ、
その隙間、その余力のあるゴミ袋へ、
鬼嫁から受け取ったバトンを、ひとつひとつ、静かに、静かに、受け渡す。
今日もインポッシブル。

おれの顔の覆面を被ったイーサンは、まだスーツ姿の午前様。
お疲れ様。

会社員40代♂の日々の戦いブログ。